「艦これ」クラシックスタイルオーケストラ西方艦隊へ参加した記録
2016年9月6日(火)に大阪のザ・シンフォニーホールで開催された「「艦これ」クラシックスタイルオーケストラ 西方艦隊 with 関西フィルハーモニー管弦楽団」(以下艦これオーケストラ)に参加した記録。
東京オペラシティでのオーケストラはこちら。
開催概要
開催概要
- 艦これ」三周年記念 「艦これ」クラシックスタイルオーケストラ with 東京フィルハーモニー交響楽団:
公式ホームページ。(タイトルが東京の時のまま) 開場:17:00 開演:19:00 終演:21:05(腕時計で確認) - e+(イープラス):
- チケット販売ページ
- S席11,880円 A席8,640円 グッズ購入チケット 2,000円
公演チケットには記念クリアファイル付き。グッズ購入チケットは記念グラス付。
- 座席表 | ホールガイド | ザ・シンフォニーホール
ホール概要。全1704席で東京オペラシティと比べて80席ほど多い。 - 関西フィルハーモニー管弦楽団 - Kansai Philharmonic Orchestra:
三周年記念オーケストラとの主な違い
2016年5月に東京オペラシティで開催された「艦これ」三周年記念 「艦これ」クラシックスタイルオーケストラ with 東京フィルハーモニー交響楽団」との違いはざっくり以下の具合。演奏楽器や構成にはあまり詳しくないので触れていません。
- 公演チケットのない人でも物販チケットを購入することでグッズ購入できるようになった
- 2016年9月2日18時よりイープラスにて2000円(税込)にて販売で、「オフィシャル 記念グラス」付き。
- 来場時の服装への言及が加わった
- 「※ご来場の際は「スマートカジュアル」もしくは「平服」にてお越しください。ドレスコードにもご留意ください。」(HPより)。まぁ、蓋を開ければTシャツその他が散見されたし(比率的に誤差と言えるのかは分からん)、運営側の注意もなかった模様。
- プログラムがポストカードとして配布された
- 前回はなかった。
- 東京の時からプログラムが一部変更された
- 「作戦発動」がなくなり、「邂逅」「秋月の空」「連合艦隊、西へ」が追加。前奏間奏は「カノン」と「威風堂々」に変更。
- ナレーション担当の艦娘が変わった
- 前回の大淀と磯風からウォースパイト単艦
会場の様子
会場風景
16:30過ぎの時点で入場列が出来ていて皆さん気が早い。
落ち着ける場所がなかったので、自分はグッズを買ったら近場のカフェで休憩していた。
公演チケットの記念品クリアファイルはこのビジュアルの瑞鶴だった。
その他新作フィギュアやDAPが展示されていたが、これは他に綺麗に撮ってくれる人がいるだろうからと割愛。
今回もグッズ購入が楽だった
基本的な仕組みは東京の時と同じ。列捌きも迅速だった。
オーケストラのチケット(コンサート公演チケット)をもっている人と物販チケットをもっている人とでグッズの購入時刻が分けられた。
公演チケット:16:00 〜 18:50 / 公演終了後 〜 22:00 (予定)
物販チケット:19:10 ~ 22:00(予定)
公演チケットをもっている人に対しては、当日事前にランダムの整理券を配布し、物販開始16時から整理番号順に整列して購入する。間に合わなかった自分みたいな人間は最後尾に並んで順次購入する具合。
自分は16:40頃に並んで16:55頃に購入できた。正面入り口でチケットを見せて整理券兼注文書(鉛筆も借りられる) をもらい、階段へ列を逃す形で登り降りしてから会計に案内される。階段の数等から推定するに100人から150人が並んでいて、20個のレジで分速10人位で捌いていたような感じだった。速い。ちなみに18:00頃にはメモリアルポートレートが売り切れた模様。
若干欠点を述べるならば、前回同様買うまでグッズのサンプルを見られなかったのが不安材料だった。
プログラム
艦オケ西方艦隊のプログラム
またの名をセットリスト。 今回はポストカードで配られていたが、メモがてら律儀に書いた。
曲順 | 曲名 | 曲が流れる場面の例 | メモ |
---|---|---|---|
1 | パッヘルベル カノン | ||
2 | 邂逅 | 図鑑表示時 | |
3 | 特型駆逐艦 | 2015冬「迎撃!トラック泊地強襲」 | |
4 | 全艦娘、突撃! | 2013夏「南方海域強襲偵察!」 | |
指揮者・管弦団紹介 | アナウンサーの「策敵機、発艦始め!」が語気強めで良かった | ||
5 | 策敵機、発艦始め! | 2014春「索敵機、発艦始め!」 | 照明の演出が緑・赤(艦載機の色?) |
6 | シズメシズメ | 2014夏「AL作戦/MI作戦」 | ボーカルなし。 照明の演出が赤・青(赤城・加賀)と橙・青・紫(飛龍と何だろう)。 |
7 | 飛龍の反撃 | 2014夏「AL作戦/MI作戦」 | 照明の演出が緑・橙(蒼龍・飛龍) |
8 | 威風堂々 | ||
9 | 秋月の空 | <2014秋「発動!渾作戦」 | 照明の演出が赤と橙だった |
10 | 連合艦隊、西へ | 2015春「発令!第十一号作戦」 | |
11 | 海上護衛戦 | 1-5「鎮守府近海対潜哨戒」 | |
12 | 決戦!鉄底海峡を抜けて | 2013秋「決戦!鉄底海峡を抜けて!」 | 照明の演出が青色で意外。 |
13 | モドレナイノ | 2015春「発令!第十一号作戦」 | ボーカルなし |
作曲家・会場ゲスト紹介 | アナウンサーとの芋いトークで会場を和ませた大越さんと、立派な受け答えをしていた指揮者が対照的だった。 | ||
14 | 二水戦の航跡 | 5-4「南方海域 東京急行」 | |
15 | 次発装填、再突入! | 2-4「沖ノ島海域」 | |
16 | 武蔵の帰投 | 武蔵の掛け軸設置時 | |
17 | 母港 | 母港 | 途中オーケストラ用にアレンジ |
18 | 昼戦(砲雷撃戦、始め!) | 1-1「鎮守府正面海域」 | 途中オーケストラ用にアレンジ |
19 | 夜戦 | 1-1「鎮守府正面海域」 | 途中オーケストラ用にアレンジ。 照明の演出で赤のスポットライトがステージを激しく動き回っていた |
20 | 提督との絆(実装BGM版) | ケッコンカッコカリ | 途中オーケストラ用にアレンジ。 照明の演出で途中薄い白紫色のライトがステージからフェードしていた(指輪を渡す場面の再現?) |
以下公演についての所感をつらつらと記載。
- 本人確認は入場時にスタッフへチケットと本人確認証(顔写真入)を同時に渡して実施。ばっちり顔も見られた。そんなわけで転売チケットで入れなかった人がいるかもしれない。
- 参加者の服装は事前告知があったおかげか平日催行の結果かスーツやいわゆるスマートカジュアルが多かった。それでも強制ではなかったためTシャツ等の人も一定数見られた。
- 座席は2,3ブロックに1席程度空席があった。観客席から反対側の中央には意図的にもうけたと見られる空席ブロックもあった。
- 会場スタッフのナレーションでは音の出るビニール袋等に気をつけるように言われるが、前回同様購入したグッズを入れられるのがスーパーのビニール袋も同然なので流石に運営側は慢心しすぎだろうと感じた。ちなみにクロークでもビニール袋では預かってもらえない。
- 「邂逅」以外は販売中のサウンドトラックで3枚で網羅できた。
- 「カノン」と「威風堂々」は関西フィルハーモニー管弦楽団としての演奏。
- 今回の艦娘によるナレーションはウォースパイトのみ。ゲーム中でも着任したばかりなのに早々にオーケストラ艦隊の旗艦という大役を任されており、しかも「威風堂々」の前には同じ英国出身ということで作曲家を紹介する美味しい役回りだった。一方で、大淀がいなかった関係か休憩前後を前段作戦と後段作戦に分けることもなく、また通算三回目となる休憩時の「入梁と休憩」発言にも会場の笑いがこぼれることなく、味気ない(設定に深さがない)面と展開への慣れも感じるオーケストラ海域設定だった。
- ウォースパイト曰く艦娘と関西フィルハーモニー管弦楽団の連合艦隊がザ・シンフォニーホール海域へ進撃する設定で、提督たちは会場のシート配置になぞらえて第三警戒航行序列(輪形陣)ということになっていた。
- 特定の艦娘と関係する曲や、曲に史実の雰囲気が絡む曲にはその艦娘や戦いのイメージカラーが照明演出として用いられた。
- ボーカルなしの曲はボーカル部分を他の楽器で演出していた。
- オーケストラ用にアレンジと書いた曲はサウンドトラックから構成が大きく変わっていたもの。
- スタッフ曰く終了予定時刻は20:50とのことだったが、実際の終了は21:05前で少し押したみたいだった
三周年艦オケと艦オケ西方艦隊とのプログラムの比較
赤字が大阪では演奏されず、青字は大阪で初お披露目となった艦これの曲。
No. | 東京オペラシティ (2016/05/07) | 大阪ザ・シンフォニーホール (2016/09/06) |
---|---|---|
1 | スッペ:喜歌劇「軽騎兵」序曲 | パッヘルベル カノン |
2 | 特型駆逐艦 | 邂逅 |
3 | 作戦発動 | 特型駆逐艦 |
4 | 全艦娘、突撃! | 全艦娘、突撃! |
5 | 索敵機、発艦始め! | 策敵機、発艦始め! |
6 | シズメシズメ | シズメシズメ |
7 | 飛龍の反撃 | 飛龍の反撃 |
8 | マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲 | 威風堂々 |
9 | 海上護衛戦 | 秋月の空 |
10 | 決戦!鉄底海峡を抜けて! | 連合艦隊、西へ |
11 | モドレナイノ | 海上護衛戦 |
12 | 二水戦の航跡 | 決戦!鉄底海峡を抜けて! |
13 | 次発装填、再突入! | モドレナイノ |
14 | 武蔵の帰投 | 二水戦の航跡 |
15 | 母港 | 次発装填、再突入! |
16 | 昼戦(砲雷撃戦、始め!) | 武蔵の帰投 |
17 | 夜戦 | 母港 |
18 | 提督との絆(実装BGM版) | 昼戦(砲雷撃戦、始め!) |
19 | 夜戦 | |
20 | 提督との絆(実装BGM版) |
挿入された曲の分だけ残りの演奏曲が後ろにズレるという素直な構成。
感想
今回は2F席中央よりやや左側の席で視聴した。
1曲1曲感想を書き始めると脳みそが溶け始めてパないヤバいとしか言えなくなるので、大局的なことを中心につらつらと。
私的に大好きな「連合艦隊、西へ」がとても雄大な演奏になっていて更に一押しになった。
ザ・シンフォニーホールの残響2秒という触れ込みは実際に聴いてみると音のキレがとても良く、音が混ざらず聴き取れて耳に無用なストレスを生まない良い環境だった。
関西フィルハーモニー管弦楽団の演奏は、ゲーム中の原曲を忠実に再現しようと感じる箇所(例えば主旋律の響きが原曲と殆ど同じだなと不意に感づく場面とか)や、アレンジや激しく緩急を付けて曲の流れを引き立てようとしている箇所(「決戦!鉄底海峡を抜けて」のサビで最初は隠れやすい管楽器のために他の音量を下げてから徐々に激しくする場面とか)が度々感じられて楽しさが先行するものだった。その点では東京フィルハーモニー交響楽団の演奏では割とハンカチが手放せなかったので感激といった感情に訴えてくる演奏に近いのかなぁとも振り返った。
いずれにせよ、好きな作品の好きな音楽に囲まれて耳と心が満たされる2時間だった。
反面惜しいと思うのは、オーケストラ会場を海域に見立てた進行をしているにも関わらず、前回よりも味気なくなったこと。ウォースパイトのナレーションには驚いたが、一歩引いてみると他の艦娘がいない点などを踏まえてオーケストラの海域に出撃している舞台設定が貧弱になった。かといって曲ごとにナレーションを入れてコテコテに演出すれば良いわけでもない(艦これ観艦式か)と考えられるので、次の艦これオーケストラでは2015年夏以降の楽曲と共にその辺りの見せ所も楽しみにしたい。